ナリお婆さまの命日に思う

NHKのあさイチで「篠栗の母」と紹介された坊守、真誠(僧名)です。

今日は、住職さんが19歳の時に亡くなった加藤ナリお婆さまの祥月命日。おはぎとお菓子、果物とお膳をお供えして家族で読経。喜んでくれたかな?2年後は50回忌を迎えます。
もうナリお婆さまのことを覚えている方はいないと思っていましたが、先月葬儀の依頼を受けた山口の信者さん姉妹の方がナリお婆さまのご縁と知って改めてナリお婆さまの功績の偉大さを知りました。
子供がいない祖父母は、貧乏でしたが縁ある子供達、養子の老僧と三人の養女を育て、また昔は未婚の母の出産は世間の目を気にして隠れてお産をしたものです。そんな方も受け入れ出産、子育てと数年お世話をしたそうです。また、不治の病の子供を預かり、あんまの免許を持っていた祖母はあんまで完治させたり、大牟田やいろんなところに出張したり、戦争未亡人の方の心の拠り所であったり長濱殿様のご子息からは夏休み何日もお泊まりに来ていたと楽しい思いで話を聞いたり・・・沢山の方とご縁を結び、心の拠り所、救済行してきた方です。
そんな義祖母と自分を重ね、私はまだまだだな~、もっと頑張らなくっちゃ~と思う一日でした。

さて、皆さんの祖父母様、義祖父母様はどんな方でしたでしょうか?
たまには、懐かしい子供時代、若かりし頃を思い出してみてはいかがでしょうか?
昔と今、どれだけ便利で過ごしやすいか?
水、火、家、車、竈、冷蔵庫、洗濯機、レンジ、お店、総菜、弁当、冷凍食品・・・・・
昔の人の苦労が見えてきたとき、心から敬い感謝の心が湧いてきますね。
その湧いてきた心を素直に伝えられたら、みんな幸せになります。
どうぞ精進してくださいね。

先日、信者さんとの会話。
信者さん「子供の頃、親から愛情もらっていないことと、親から何も教えてもらっていないから常識がないのかしら」
私「20歳までは親の責任ですが、20歳を過ぎたら自分の責任です。社会人としての自覚、人としてどう生きたら良いのか?しっかり考え学ばなかったことを、親の責任にしているようでは大人になりきっていないですね」と。

昔の人は、教育を受けられず字を読めなかった人が多いです。また、テレビやラジオ、本を買うお金もなく生きていくことで精一杯だった人も多い。今がどれだけ裕福で幸せなのか?
その代わり、親から子に躾や常識、生き方、しっかり教育されていたと思います。
昔と今の良いとこ取りをしたらいいのかな。

何を書いているのか?分からなくなったけど、今月11日は実父の13回忌でした。
その時の母の挨拶を紹介します。
「今日はお忙しい中主人の13回忌にお集まりくださって有難うございます。主人が亡くなって悲しい毎日を過ごしていましたが、月日のたつのは早いですね。もう13回忌になります。そんな悲しさも今はなく娘と一緒に毎日楽しく暮らしています。よく喧嘩はしますが、周りの方から娘さんと暮らせて幸せですね。と言われ、私もそう思っています。足も不自由になりこれからもっと皆さんにはご迷惑をお掛けするかと思いますが、今後ともどうぞ宜しくお願いいたします・・・」と。
闘病生活の不安の中、そんなそぶりは全く見せず、笑顔で話す母の姿に、母の優しさそして強さを感じた13回忌法要でした。老いていくこれからの生き方をまた母から学んだ素敵な一日でもありました。

また、11日と言えば、供養祭の時に闘病中の義母さまに時々顔を出しては?にコロナで来ないでと言われています。と言われていた信者さんから「11日義母が亡くなりました。余命三ヶ月と宣告され1年4ヶ月頑張って生きてくれました・・・」と。11月11日父と同じ命日、忘れられない命日となりました。きっと忘れて欲しくない!覚えていて欲しかったのでしょうね。

11月毎日、喪中のハガキが届きます。生きていればいつか必ず死にます。明日かもしれません。
素敵な生き方を老い方を学び、より良く老いて次の世代に老い方の見本を見せていきたいですね。
ナリお婆さまの生き方、命日に思う一日でした。合掌

PS、さて、明日は良き報告聞けるかな?私の宿題、より良く生きるために宜しくお願いいたします。
では、明日祈願の件と良い報告を聞くためにお電話いたします。プレッシャーかしら 笑い。合掌

 

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