郷ノ原観音祖聖大寺(ソショウダイジ)がある郷ノ原は、昔から山林守護の”山の神”が祀られ、古来より修験道の”峯入り行”の行場として、厳しい修行の土地でした。修験道達は必ず山の神を参り行に入ったそうです。当山(祖聖大寺)の五剣の滝(男の滝と女の滝)も行場の一つでした。山伏の中には修行の途中で命運尽きた行者も数多く、今も山中に山伏塚が残っています。 このことから「行の原」と言われ後に「郷ノ原」になったと伝えられています。 又、この地の八木山峠は山賊が横行し、旅人や修行者が襲われることが多かったため、黒田公は長浜武敬公を治安維持のために、この地に止住させました。その長浜公は大変信心深い方で、当山(祖聖大寺)には長浜公が奉安された大日如来の石像が、今でも祀られています。 祖聖大寺は本四国第八十五番八栗寺より本尊聖観音が当所へ請来されて以来、その霊験はあらたかで、数多くの奇端が現じられ、近郊からの参詣が絶えなかったと言い伝えられております。 ただし、明治の「廃仏毀釈」令により、一時期衰退をたどり、当所も守堂者 に事欠く状態になりました、先代石橋香岳師(当山中興の祖)が当所に留錫し、復興に力を注ぎました。この香岳師は法力に優れ、ご本尊観音様、お不動様の霊験と相俟って数々の病気を癒し、願望成就を果たし、衆生済度に努めました。 ご本尊聖観世音菩薩は、願かけ観音としても人々に親しまれ、悩める人々をお救い下さいます。 郷ノ原観音堂が寺格を得て祖聖大寺となったのは昭和60年です。

祖聖大寺の仏様

本尊 聖観世音菩薩

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慈悲の心を持って人々を救済するというご誓願をもたれている仏様
聖は知徳が高く、世の模範とたたえられ仰がれる仏という意味です。観世音菩薩は字のとおり、世の中を観て人々の声(音)を聞く仏、又、お姿を種々に変化し、自由自在に時と場所に出現されて救済行を行いますから、観自在菩薩ともいいます。般若心経は、観世音菩薩の悟りとその救済行を説いているお経です。日本中で観世音菩薩ほど多くの人に慕われている仏様は他には無いと言えます。ご真言「おんあろりきゃそわか」のあろりきゃは無染無着で泥の中より美しい蓮の花が咲くように世の中の人々の心を清浄にするという意味です。平成16年11月7日観音様より「この世知辛い世の中、心願成就が難しくなったので般若心経の功徳によって御利益をいただくように人々に写経を広めなさい」とお告げがありましたので写経をお勧め致します


不動明王

img-65_2智慈の炎と剣をもって煩悩と災いを静める仏様。
弘法大師様は祈願の際、一心に不動明王を念じられました。
「如何に真剣に神仏と向えるかが、大切である」と平成18年11月28日不動明王から頂いた言葉です。

愛染明王

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愛染明王は、もともとは煩悩〈愛欲や欲望、執着〉を悟りに変えて、菩提心(悟りの境地)にまで導いてくれる力を持つ仏様です。
それは愛染明王様の字のごとく、愛に染まる生き方、仏道を歩むことによって、心豊かに生きる。
それは自分で幸運への道を切り開くということです。
沢山のご利益はありますが、特に恋愛成就や良縁成就、結婚成就や夫婦円満にご利益があります。

子安観音

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子授け安産子安観音様です。

昭和7年、当山中興の師、香岳法師の夢枕に”この地に子安観音を安置せよ”とのお告げがあったことがご縁で当山に安置され、多くの生命が誕生しました。

烏枢沙摩明王

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烏枢沙摩明王は、炎の神でありこの世の一切の汚れを焼き尽くす功徳を持ちます。「烈火で不浄を清浄と化す」神力を持つことから、心の浄化はもとより日々の生活のあらゆる現実的な不浄を清める功徳があるといわれ、不浄潔金剛とも呼ばれました。
便所は古くから「悪霊の住み家」と考えられ、現実的にも不潔な場所である便所を、烏枢沙摩明王の炎の功徳によって清浄な場所に変えるという信仰が広まりました。
また、下の病気や婦人科の病気からも守護くださいます。なかなか子宝に恵まれない人にもご利益くださいます。更に良縁に恵まれる説もあります。
トイレは、いつも清潔にしてご加護いただきましょう。
ご真言「オン クロダノウ ウンジャク ソワカ」