人の思い

NHKあさイチで「篠栗の母」と紹介された坊守、真誠です。

さて、今日は16日義母の月命日、息子とお墓参りに行ってきました。
息子に「祖母ちゃんが亡くなって16年になるね。今年は17回忌だよ。早いね~。三和(長女)さんが生まれて16才の時に亡くなったから丁度一緒に住んだ年数と同じ時間が過ぎるね。」とこんな会話をして義父母のことを思いながら読経したからでしょうか?綺麗な蓮の花の上に、右に義父左に義母が座って合掌。その後ろの右に先代さんと左に義父の養母ナリさんが立って合掌をしている姿を感じました。生きている私達とご先祖さまが共に感謝の祈り、とても幸せな時間が流れました。

それから実家のお墓参りに。途中、お供えのお花を買うために農楽園へ。
駐車をすると隣の車に境内の整備にいつもお世話になっている業者さんが乗っていました。
業者さん「どこに行くの?」
私「今から実家のお墓参りに行くのでお花を買いに来ました」と、会話して急いで買い物へ。
戻って、息子と缶コーヒーを飲みながら会話していた業者さんに、
私「これ、先日いただいたお豆腐の御礼です」とt玉子をプレゼント。
業者さん「ありがとうございます。これで三日はのたれ死にしなくてすむよ」と、笑って急いで車に乗り込みました。
いつもなら会釈をするのですが、下を向いていたので軽く会釈をして車を出しました。
私と息子はほんの少し無言。
私「おじちゃん、喜んでいたね」
息子「うん、おじちゃん泣いていたね」
業者さんは、母子二人暮らしでした。ところが3,4年前の9月、自宅の真ん前でお母様を交通事故で亡くされ・・・
今年の正月も一人・・・。そんな思いがよぎり・・・・・たった一つの玉子に感動してくださった?

こんな事があったからでしょうか?
息子が「これでも見てたら」と映画「家に帰ると妻が必ず死んだふりしています」を見ながら実家の墓地へ。
そして墓地到着。掃除を済ませ心を調え今から読経を始めようとしていたとき、30メートル程離れたところから
「久し振りだね~」と思いのこもった言葉が。みるとそこには五十代くらいの男性が少々涙声でお墓に向かって語りかけていました。ここでも人の思いが伝わってきて・・・

そんなことがあったからでしょうか?映画みながら私は涙、涙。息子に笑われてしまうことに。
主人公の妻は5才で母を亡くし、自分が寝ているときに父親が毎晩仏壇の前で泣いている姿を見て、ある日寿司屋の仕事が終わって戻ってきた父親を驚かせて笑わせる、毎日それが続く面白い子供だった・・・そんな妻と結婚した映画で
「坂道には三つの坂道がある。一つは上り坂、一つは下り坂、そしてもう一つが、まさか」と主人公。
そう「まさか」誰もが何事もなく人生を全うすると思っているのに起こるまさか。
人生は自分の思い通りにはならないものですね。そして最後はハッピーエンド。夫婦の生き方を描いた映画でした。

帰宅して、義父を慕ってくださった方のお通夜に遅れましたが行ってきました。
住職さんは先に香典を包んで参列。私は亡き義父の名前で香典を包んできました。
大変お世話になった96才のご婦人。人生を全うして老衰でした。

人の人生は誰でも一寸先は暗闇です。
その暗闇に光を灯して人として正しく、そして優しさ思いやり慈悲の心を灯して生きていたいですね。
後悔のない幸せな人生を共に生きていくために。
今日の読経はいつもより力が入りました。
「願わくば この功徳によって あまねく一切に及ぼし 我らと衆生と共に 仏道を成せん」合掌

PS,星祭り景品は明日掲載いたします。

 

 

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